エクセルでデジタル回路図を描いてみる



報告書などで簡単な回路図を挿入する必要があるときに、回路図エディタを立ち上げて回路図画像を取り込むのは少し大袈裟過ぎるときに、デジタル回路などを簡単に作成できると便利だと思いエクセルで作画してみました。

エクセル図形にロジック回路に使えそうな図形が一杯ありますが、使いやすいように専用の部品をまず作成します。先ずは特に重要なAND、OR、D-FFを作成します。



最初にANDの図形をエクセル図形から持ってきて、長方形を2個を上記のように入力段に重ねます。この長方形の線を「なし」にして非表示に状態にし、ANDとこれらの長方形をグループ化して一つの部品にします。これで出来上がりです。

なぜこんな面倒くさいことをするのかというと、エクセルの図形は線の始点や終点を図形にドラッグすると、図形の各辺に「接続可能な位置」が表示されます。この位置に線を接続すると図形を動かしても線も連動して移動するので、最初にいい加減に部品を置いても後で奇麗に並べることができるからです。このAND部品では入力が最大3個、出力が1個、「接続可能な位置」として現れます。

同様にORとD-FFも作成します。


D-FFは端子名を描いた方がわかりやすいので3個の長方形にテキストでそれぞれ書き込んでおきます。EX-ORもORの図形に「EX」と文字を入れて代用します。



NOTは△と〇で図形を作りグループ化して代用します。線は直線ではなくて直角に曲がる線で代用します。

なぜ直角に曲がる線で代用するかというと部品の位置が一直線に並んでいなくても線が垂直、水平を簡単に保てるからです(上手く合わせれば直線にもなりますが)。




では、簡単なデジタル回路を作画してみましょう。部品としては以下の四点を使います。足りない時はコピーして部位を増やします。



先ずは部品を置いて、部品間に線を配置します。その後、線の始点、あるいは終点を部品に近づけて表示される接続点に接続します。



次に線の反対側の終点、あるいは始点を部品に近づけて同様に接続します。自動だと直角に曲がる位置が微妙にずれていますが、調整して奇麗にします。NOTの入力部分は線が一部重なっていますが、重なっていれば、見た目わからないので、そのままにしておきます。



意外と簡単に奇麗なデジタル回路図ができました。この回路図が便利なのは部品のレイアウトを変えた場合、例えばNOTをもう少し上の位置に変更しようとすれば、自動で線も引っ張られます。直角位置が線毎にずれてしまいますが、微調整して奇麗に整理をすれば終了です。

必要なデジタル回路の部品はこの応用で簡単にカスタマイズできると思います。一度作った部品は簡単にコピーもできますし、部品の拡大縮小も自分のイメージ通りに自由自在にできるのが意外とうれしい。

アナログ部品も同様な考えでできそうですが、最近使ってないので今回は検討していませんが...