「ふるさと納税」って独身が積極的に使うべき税制かも

確定申告をしない年は年末が近くなると「ふるさと納税」が気になります。
と言っても一般の会社員は税金は給料天引きで、細かいことは気にしたこと人が大部分。

最近はふるさと納税の専用サイトなどで寄付金の上限目安になるシミュレーションや早見表が載っています。大体が300万円以上しか表示されていないので、私も最初は300万円未満はメリットがないのかと勘違いしていました。

総務省の『ふるさと納税ポータルサイト』に掲載されている早見表も300万円以上、HPに添付されているエクセルファイルは上限ではなくて、「いくら寄付したら負担金はいくらになる」と言う結果が計算できるようになっています。


日本人の平均年収は


日本の給与所得者に於ける年収の平均値は400万円台ですが、中央値は300万円台、実感としては中央値が会社員の平均的な年収に近い気がします。

男女間では100万円程度の差があるので女性の中央値は200万円台。また、20代の若い人の中央値も200万台になります。そう考えると年収300万円未満の人がもっと積極的に節税するために利用したほうがいいように思います!!


300万円未満のふるさと納税の目安


実際、300万円以下だとメリットが少ないのか調べてみました。あくまで目安なので実際に心配なら少なめの金額に抑えておけば問題ないと思います。




ここで言う「配偶者」は普通の配偶者控除を受けている夫婦の場合で、それに相当しない配偶者は「独身」に相当します。つまり夫婦とも「ふるさと納税」がメリットあるかもしれない対象者になります。




配偶者控除がある夫婦はやはりメリットはかなり低い感じもしますが、独身なら十分に効果を期待できそうですね。


実際の節税効果は


例えば年収240万円の「独身」で見てみると約20000円まで寄付できます。節税効果は
「寄付金額(20000円)-自己負担(2000円)=節税金額(18000円)」でこの金額が所得税や住民税で翌年に還元されます。

さて、どの位、美味しい節税効果なのか検証してみましょう。総務大臣が「ふるさと納税返礼品は納税額の3割以内に」とした通知を一時を出しているのである程度はこの比率に縛られてしまいます。単純計算だと、20000×0.3=6000円相当の返礼品が期待できます。

但し、大臣が代わってこの通達もやや緩和されてきた感じもしますが...

返礼品はふるさと納税専用に作られたものもあるので返礼品によっては実際にどの位、得しているのかわかりません。そこで販売価格(2017年度)がはっきりしてるもので見てみましょう。





アルコール類は価格が大体わかるので選んでみると、10000円で24缶なので20000円で48缶も返礼してもらうことができます。つまり、
  
  2000円÷48缶=42円/缶

ビックリするぐらい安い価格でビールが買えたことになります。10000円だけのふるさと納税だと84円になってしまいますが、これでも安い。独身にはたまらない税制です。

ビールはたまたま安かったようですが、要は2000円でもらえる返礼品がメリットがあるかどうかですが、ほしいものが2000円で購入できると思えば申請する苦労も我慢できそうなシステムです!!

総務省では自治体に、返礼品の調達価格を寄付額の3割以下にすることや地元の特産品を使うよう通知していますが、2018年9月5日のニュースで「通知を守らない自治体についてはふるさと納税の対象から外し、寄付をしても税金が控除されないように制度を見直す方針」と言う事がわかりました。

制度の見直しには地方税法の改正が必要となり、総務省は、与党の税制調査会を経て2019年の通常国会に必要な法案を提出と言う事になりそうなので今年2018年は問題と思いますが...