ウィスキーを自作する方法
ハンドメイドウィスキーを造るには、先ず製造法を理解しないといけません。ウィスキーの場合、蒸留したての透明なウイスキーの蒸留新酒「ニューポット」をオーク材でできた樽に入れて熟成(発酵ではない)させて作ります。
熟成の段階で琥珀色が付いて、独特な樽の成分が溶け込んできます。ウィスキー作りでは「熟成」が一番大切なような気がします。
酒税法の関係で発酵過程を再現するのは個人では禁止されているので、それ以降の過程を再現すれば一番重要な「熟成」過程は自作できます。
ハンドメイド(自作)に必要な原料は、「ニューポット」と「樽」。どちらも非常で購入する事ができますが、大量に作るわけではないので小さい量とサイズで十分です。
キュロ ツチキエルマ
両方あわせて、大体15000円前後かかります。ハンドメイドなので少しはかかるとは思ってましたが、この金額では試し作りは勇気が...
安いウィスキーを美味しく変身させる
いろいろな方法がありますが、代表的な方法は以下の3種類。
オーク剤のミニ樽で熟成
安いウィスキーは熟成が十分上手くいっていないため美味しくない。もしそうなら、アルコール度数が高いウィスキーは再熟成すれば美味しくなりそうです。
樽としては内部が十分に焦がされている「天使のミニ樽」を使えばできそうですが、10000円前後するミニ樽で安いウィスキーを再熟成させる方法は、樽を数回は使えるとしてもコスト的に嬉しいかは...
ローリエ(月桂樹)の葉っぱで熟成
ネットで調べると必ず出てくるのがハーブ系をウィスキーに入れて味をまろやかにする方法です。安いウィスキーは刺激的な感じが多いので効果があるときもあります。
①ウィスキーにローリエの葉っぱを1~2枚入れ、1~2週間ほど熟成
②1週間以後で香りが付いた思った時期にローリエの葉を取り出して1週間ほど熟成
特に安いウィスキーでは確かにまろやかになる感じがして結構有効でした。失敗してもローリエ(月桂樹)の葉っぱ安いし、残りは料理などにも再利用できるので試す価値はあると思います。ただし、味覚は人それぞれなのであまり効果がないと思う人いると思います
オーク棒で熟成
最近流行のKickstarterで製品化された「Whiskey Elements」。ウイスキーをたった24時間で3年分も熟成させられるという魔法の棒です
樽は内部を焦がしてウィスキーに木の成分を浸透させる方法なのですが、同じ効果を「焦がした棒」に持たせてウィスキーを熟成させる方法です。
アイビューティーストアー
麹ウィスキーを自作する方法
ウィスキー作りに大切な材料は原酒となる「ニューポット」、熟成に必要なオーク材の「樽」をどうやって安く調達するかです。自作の楽しさはコストパフォーマンスをいかに高めるかも大切なことです。
ニューポットの代替
ウィスキーと言えば麦系なので代替としてはアルコール度数の高い、麦焼酎の原酒が一番適していそうです。ウィスキーのニューポットよりは種類が多いので探せば値段も手頃な原酒が見つかります。
もっと安い、アルコールは無いものかと探すと、ホワイトリカーが候補になります。ホワイトリカーは連続式蒸留器で得たエタノールに加水し、36%未満とした甲類焼酎で無色透明で香りやクセも無い。アルコール度数が低めですが、ストレートでウィスキーを飲むのには丁度いいかもしれません(笑)
ニューポットは香りが麦焼酎に近いですが、ホワイトリカーは「香りやクセも無い」。
でもニューポットのこの香りは熟成の過程でなくなってしまうので問題なさそう。
オーク材の「樽」の代替
天使のミニ樽を使えばいいのですが、コスト的に見て高い。試しに作る場合はコスパを優先して「オーク棒」系になりますが、特に安い、約1000円のオーク棒もあります。
これって、ただオーク材を焦がしただけ??(笑)
オーク材はDIYショップで買ってきて、少し焦がせば、簡単に自作もできそうですが...
樽の材質について
ウィスキーの味を決めるのは熟成過程、つまり、樽の材質や作り方(焦がし方)できまりますが、基本はオーク材。なぜ、オーク材しか使わないのかと言うと、ウィスキーが作られて地方に多くあった木のなかでオーク材が一番適していたからだと思います。
日本ではオーク材より杉やヒノキのほうが木材としては一般的だし、日本酒の樽ではオーク材は聞いた事がありません。
逆に、ウィスキーの本場の地域で杉、ヒノキの森があるということは聞いた事がない。日本で有名なこれらの木ではウィスキーの樽はできないのでしょうか??
そんな素朴な疑問を試した論文『木質成分のアルコール抽出試験』がすでにありました。
日本産木材(オニグルミ・サクラ・スギ・ヒノキ・ブナ・ミズナラ)の六種類で試しています。麦焼酎に木材を入れてどの程度、変化があるかを評価しています。
官能試験に参加した 23 人中 10 人程が「ミズナラ」は味がウイスキーのようだ」と総合点で一番良かく、「ヒノキ」は色が付かなくて、香りも強すぎて低評価になっています。
樽一つとっても奥が深いですね、ウィスキー作りは!今度、果実酒作りするときに余ったホワイトリカーで、麹ウィスキーを作ってみる予定です。